日々台湾。時々、猫

現在、ワーホリで台湾在住。台湾のこと、グルメ、旅行、猫、日々の雑感など。

自分がアセクシャル(無性愛者)だと思ったきっかけ

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「恋人出来た?」

って聞いてくる奴に、

「一生出来ねえわこのおたんこなす」

って言いたいだけの人生でした。


初めまして、サビヒゲといいます。

この度無事日本社会から脱出、現在台湾にてワーキングホリデーを満喫しています。
実はワタシ、記事タイトルにもある通りAセクシャル(アセク)です。

つい1年ほど前に、ワタシはようやく自分がAセクシャルなんだと思うことが出来ました。


そもそも

「Aセクシャルとはなんぞや?」

って方がほとんどだと思います。


そこで、今回はAセクシャル(アセクシャル、アセク)とは何ぞや?ってことと、ワタシがAセクシャルだと思ったきっかけについてお話ししようと思います。


Aセクシャル アセクシャル ノンセクシャルってナニ?


自己申告しておきながら、あんまり詳しいことは知りません。

調べてみても、ワタシと同じタイプの人間はあまりいないようだし、Y知恵袋で質問するのもイヤだし、そもそも

ヘテロは「どうして自分は異性が好きなのか」をググらないのに、なんでワタシがそんな手間を掛けないといけないのか

と、変な方向にムキになって自分を知る努力を怠っているからです。

もしワタシが就活生なら面接で落とされるやつです。

そういう変な質問する面接官ばかりだから、新入社員はやたら自分について詳しいんですね。

いい年した大人だって自分のことよく知らないのに…。

知らんでも生きているので多分大丈夫です。



では話を戻して、

アセクシャルとは、

アセクシャル(無性愛《むせいあい》)とは、『他者に対して恒常的に恋愛感情や性的欲求を抱かない』ことである。

http://d.hatena.ne.jp/keywordtouch/%A5%A2%A5%BB%A5%AF%A5%B7%A5%E3%A5%EB



誰も好きにならないし、誰とも触れ合いたいとは思わない人間のことらしいです。
ワタシはこっち(アセクシャル)です。


また、

ノンセクシャルについては、

非性愛(ひせいあい)とは、他者に対しての恋愛感情は有り得たとしても、恒久的に他人への性的欲求を持たないことをいう。

 http://d.hatena.ne.jp/keywordtouch/%A5%CE%A5%F3%A5%BB%A5%AF%A5%B7%A5%E5%A5%A2%A5%EB



と、いうふうに書かれています。

詳しくはこちらの記事をどうぞ。


ちゃんと相手に恋愛感情を抱いているのに、肉体的に気分が乗らないということでしょうね。
こちらの方が本人としては辛いのではないでしょうか?恐らく相手は普通のヘテロセクシャルだろうし、パートナーとの不一致が多そう。

その点、アセクシャルはパートナーいらずなので楽チンです!


ワタシの場合はですけど。
分かりません。ひょっとしたら他人とお付き合いや結婚すら出来るアセクシャルがいるかも知れませんけど。
少なくともワタシは無理です。

他人と付き合うとか考えただけでゲェが出ます。

ともかく、定義としてのアセクシャル、ノンセクシャルというものは上記の説明で事足りるということでいいんじゃないでしょうか。


要は、

異性同性問わず、恋愛感情、性的欲求を一切抱かない人間

それがAセクシャルです。




Aセクを自覚したきっかけ


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写真は本編とは全く関係のない強そうな鴨です。
台湾では、タップリの生姜と鴨が入ったお鍋を食べます。この鴨はこれから食べられるということも知らずにこんなにも逞しそう。


きっかけは高校生の時


ワタシが自分のことをどうにも人と違うようだ、と感じたのは高校生の時です。
周りが誰と誰が付き合ってるとか、誰々が好きとか、そういう話をするようになってもワタシはいっこうに異性に興味が持てませんでした。

※この時期に関しては、思春期独特の恋愛への気恥ずかしさとかもあったでしょう。実際、10代であれば他人に恋愛感情を抱かなくても普通のことです。


ですがワタシの場合、これが大学生、社会人となっても治りませんでした。





とにかくヤッてみる。


でも、セックスすれば変わるかもというアホの発想で適当な男性と初めての性交渉を試みますが、何も変わらない。

それどころか、普段からある程度会話をしたり、少し親しい程度の異性とは何故かこれ以上仲良くなりたくない

と思ってしまいました。
友人としてはいいんですが、つまり男女の付き合いというものがどうしても無理だったんです。

「そんなバカな…」と、自分でも愕然とするような自身の性癖でした。

それどころかワタシの場合、最悪性交渉は出来るけどお付き合いだけは無理、本当にノーセンキューという事実にも気付いてしまいます。


家族でもない異性とひとつ屋根の下で暮らしたり、定期的に時間を共有したり肉体的な接触をしたりする…。


うーん。

とてもではないけれど、耐えられませでした。





二丁目へ行ってみる


「男がダメなら女じゃい!」

と、思い至って二丁目デビューを果たしたのはまたまた大学生の時。
ビアンバーやミックスバーへ足繁く通い、「きっとワタシでも好きになるような人がいるはず…」と、淡い期待を抱いておりましたが、あえなく撃沈。

あ、かわいいな。

と思う女の子はいても、それは恋愛感情には結び付きませんでした。





まだまだヤッてみる


テレビでもよく言ってますよね。

イッてみよう、ヤッてみようって。(最低)


これだけ書いていると、もうバカの所業です。

ですが、ワタシも恐らく必死でした。
社会人になってから悪癖はむしろ加速の一途をたどり、その辺の適当な男性とオニイサン、1回70分ヨ~逢瀬を重ねる始末。
それでももう、ダメなものはダメなんですよね。

でもワタシが、自身が普通のヘテロセクシャルだという望みを捨てられない理由がありました。





ウソを付きまくるだけの人生だった…。


どこへ行っても、どんな気軽な友人と会っても付きまとう地獄、
それが恋バナ。

ここで、過去に恋バナなるものをした際の、ワタシが付いた嘘の御歴々をご覧いただきましょう。

  • 誰かと話をする度に、一度セックスしただけの相手を思い出し、勝手に妄想を膨らませ、過去に付き合っていたことにする。
  • 「恋人?もう3年もいませんよ~!」

の、「3年」の更新を怠り、もう8年ほど「3年間恋人がいない」という時空の歪みが発生する。

  • 過去、捏造した恋人のことを忘れる


他にも苦し紛れがエトセトラエトセトラ…


という事態に、常にぶち当たっていました。
誰かと話をする度に増えていくウソ、ウソ、ウソ…。
特に設定を忘れるということがキツい。
思い入れのない相手ですので、当然覚えておりません。

終いには、まあ嘘つきであるという事実は変わらないんですけれども、恋人がいないくせに見栄を張っていると思われるようになりました。

一応見栄だったんですかね。
でも、「ワタシは誰とも恋愛しないんです」なんてこの恋愛大国の国民に言っても通用するわけがないんです。


もうすっかり疲れきってしまいました。




ついに検索し、Aセクシャルと名前が付く


まぁ、でも分かっていました。

ビアンやゲイ、FtMやMtFがいるんだから、ワタシのこの精神状態にもきっと名前が付けられる。

でも、もうそこまで分かっていても、自分に当てはまる状況を検索ボックスへ打ち込んでエンターキーを押して、グーグル先生に教えを乞うということを今までしませんでした。
その感覚はちょっと、今でも説明しきれるものではありません。

ポンと判子で名前を押されるように、あなたはこういう精神構造のこういうタイプの人間ですよ。なら仕方ないね。ハイ終わり

となったら、

じゃあ今までワタシが散々悩んで抵抗してもがいてた、アレは何だったんだ?

と、思ってしまう自分がいるから。
だったかもしれません。
ワタシ自身、未だによく分かっていません。

ようやく調べてみようという気になったのは、恋愛至上主義帝国と化した日本から、もうすっかり逃げ出す決心が付いてからでした。

具体的に言うと、5歳年下の職場の同期に「ワタシたぶん誰とも付き合わないと思う~」と冗談半分で打ち明けたところ、

「それはまだ本当の恋を知らないだけ」

大真面目に説教された時です。

5歳も下の人間に人生経験について説教される…。

ワタシとは一体…。
何という経験の乏しい生きもの…。

そうだ、海外行こう。(飛躍)


あっという間に片道分の航空券とワーキングホリデービザを手に入れて、部屋を片付けて、ふっと身が軽くなって。
それからようやく、ワタシは自分のことを検索してみました。

そして晴れて、「ああ、ワタシはAセクシャルというんだな」と判明したのです。




まとめ


ここまでツラツラとワタシ自身のことを書いてきましたが、決して悲観したり絶望しているわけではありません。

ワタシは一生結婚出来ないですし、誰とも恋愛しません。死ぬ時はきっと独りです。

でも、それを悲しい、悔しいと思う気持ちは微塵もありません。もしあるならば、それは結婚や恋愛という普通を、少なからず望む心があるからではないでしょうか。

それがないのでワタシは自分をAセクシャルだと思うのです。


まあ、ネタとしていちゃつくカップルを妬むパフォーマンスはしますけれど。

特にエスカレーター乗りながらベタベタベタベタするやつら!
そのまま転げ落ちて将棋倒しのように下でわだかまってしまえ!


…やっぱり妬んでる?


ですがまあ、これから先ずっと独りきりだと思えば、わりと何でも気負わずに出来ます。
パスポートと片道分の航空券だけ持って飛行機へ飛び乗ってしまうくらいには。


ですので、まあワタシの話はこんなところで。